トラスティベル 〜ショパンの夢〜 公式サイト アマゾン
プレイ時間:20時間以上30時間未満
クリア:済
グラフィック:★★★★
5.1ch対応度:★★★★
Live:非対応
総評:★★★
バンナム産RPG。
ショパンをテーマにしたり、実際の著名なピアニストを起用したり、有名声優使ったりと結構野心的な作品。
ファンタジックで温かみのある世界観を舞台に、基本フルボイスで魅力的なキャラクター達が冒険を繰り広げる、とても日本的なゲームです。
キモとなる戦闘システムは結構アクション寄りかつ有る程度の戦略を要求される斬新な仕上がり。
メニュー周りも洗練されていたり、ロードが早かったりと技術力の高さも伺えます。
なぜかやたらと対応度の高い5.1chもRPGとしては画期的。音楽(ピアノ)、声優、サラウンドと音に関しては相当なこだわりがあるのではないでしょうか。
が。問題は核となるストーリーおよびその演出方法であって。
敵ボスを倒すと即消滅し、まるで元から居なかったかのように話が進んだり(こんなところでやられるとわー、とかそんな事も言わない。完全に死人に口無し)
ひたすら一人語りだけで15分くらい喋り続けたり(もちろんフルボイス)
エンディングが凄まじく電波ゆんゆんだったり実はそれ以前から電波が漏れ出してたり
ショパンですら存在意義が微妙だったりそもそもショパンである必要性(ry
…とにかく酷いのです。
序盤までは「あぁこういう変わった手法でファンタジーっぽくしてるんだなぁ」くらいで済むのですが…
プレイ時間60時間超なゲームならともかく、20時間程度でクリアできて(かつダンジョンの占める割合多め)1作完結の作品としては
いろんな要素詰め込みすぎてどれも消化できなかったようにしか思えません。
他にも戦闘システム自体は良くても敵の種類が少なすぎたりキャラバランスが相当悪かったり
写真だけ物価がおかしかったり(どんなアイテムも最高額が2000G程度なのに序盤から写真1枚あたり10000G程度で売れる)
最初のダンジョンが難易度異常だったり…
ただ、これらの問題も(敵が強くなる)2週目だとかキャラ愛だとかで何とかなる程度だといえばまだマシかも。
どう考えてもストーリーだけ見ると糞ゲーですが、それでも戦闘システムとかグラフィックとか音とかはかなりよく出来ているのでこの評価。
普通のストーリーと、もう少しマシなバランス調製さえされていればちゃんと後々名前の残るRPGになれたと思うのですが。
N3みたいにストーリープッシュされてたけど実際はそれほどでも…という作品は結構ありますが
ここまで作品規模・前評判を完全に吹き飛ばす電波ストーリーってのも凄いですねぇ…
サラウンド評価
トラスティベル〜ショパンの夢〜
レビュー日:2007年6月27日
機材:ASP-2070
総評:★★★★
ショパンを取り扱ったゲームだけあってBGMにはこだわりがあるんだろうな…と思ってたらサラウンドも結構凄かった、そんなRPG。
一般的にRPGといえば遠くからキャラを遠くから見た視点が多く、サラウンドはムービーだけ、というゲームが多い印象です。
(というか、XboxにRPGが殆ど無いのですけども。PS2は良くてプロロジ2ですし。)
トラスティベルはイベントシーンなどで積極的にサラウンドを活用。
ちょくちょくカメラアングルが変わるので環境音もそれにあわせてグルグル。ボイスも。
なぜかゲーム中に滝や焚火(効果音発生源)がいろんなところにあるのも5.1chを意識しているのかな、とか考えてしまいます。
戦闘中はあの視点では…とか思ってましたがプレイヤーキャラが交代する際に事前のキャラが喋っている場合、(例:ポルカ→ピート)
ポルカ喋ってる→セリフ中だけどカメラはピートにフォーカス→ポルカのセリフが後ろから聞こえる
といった感じに強引に対応しています。
また、ウリであるショパンのピアノ楽曲演奏もサラウンド録音されているそうです。(通常BGMは多分非サラウンド)
地味に音楽CDより凄い。(開発者インタビューでもサラウンド収録はゲームならでは、といってましたが。)
Forza2の時にも思ったのですが、これだけ5.1ch・音質にこだわったゲームが出てくるとなるとASP-2070やTSS-1の音質ではちょっともったいないのかも。
手持ちのヘッドホンを使うか、サラウンドを使うか…音質もサラウンドもいいだけに悩ましいところです。
FPSやレースでは戦略的にもあると便利な5.1chサラウンドですが、RPGでもコレだけの対応が出来るとなると
全360プレイヤーに5.1ch導入はオススメできるようになった気がします。というか必須。
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