ソウルキャリバー4 公式サイト アマゾン
レビュー日:2008年9月9日
プレイ時間:これ書いている時点で140時間程度
クリア:タワー以外は多分コンプ。実績1000。
グラフィック:★★★★☆
5.1ch対応度:★★★☆
Live:対戦。1000試合ほどプレイ
総評:★★★★☆

大まかな内容説明
ナムコの鉄拳シリーズと並ぶ3D格闘ゲームの代表作、ソウルキャリバーシリーズの4作目。(エッジ入れると5作?)
次世代機らしい豪華なグラフィックとそこそこ充実したオンライン対戦、格ゲーとしては珍しいキャラクタークリエイションモードなどが特徴。

オフライン要素は通常のアーケードモードに加え各キャラ毎にエンディングがあるストーリーモードと、
目的をクリアすることでカスタム用パーツが貰えるタワーオブロストソウルズモードを搭載。
キャラ数が多いのでストーリーモードはそれだけで結構なボリュームがあります。
タワーは面クリア型の「昇り」とサバイバルモード的な「下り」の2タイプがあり、それぞれ条件を満たせばアイテムが貰える仕組み。
アーケードモード以外ではキャラクタークリエイションモードでのキャラクター能力が反映さるためキャラクターをカスタムする事もゲーム性に取り入れられています。

キャラクタークリエイションモードはストーリー/アーケードモードで稼いだゴールドでパーツを購入したり、タワーモードで入手したパーツでキャラクターの容姿・性能をカスタマイズすることができます。
既存のキャラクターの衣装を変更するほかにも完全に新規のキャラクターを作ることも可能。
各種カラーや体格、声なども細かくいじれるので結構自由度が高くこれだけでも結構遊べます。(問題点は後述)

オンラインは他の360ゲームと同じくランクマッチとプレイヤーマッチを搭載。
ランクマッチは独自のレベルシステムを採用しておりレベルが近い相手と戦うほど多くのポイントが入る一風変ったシステム。
勝つことによってレベルが上がっていきます。また勝てばキャラクリエイションなどに使えるゴールドも入手可能。
プレイヤーマッチは4人まで同時に部屋に入ることが可能です。待ってる間は観戦できます。
どちらのモードもキャラクタークリエイションで作ったキャラクターを使えます。

感想
初っ端からですが、オフライン(1人プレイ)では面白くありません。
ストーリーモードのボリュームはありますがキャラ数が多いってだけなので…
アーケードモードは難易度が固定な上に出てくるキャラが一部固定なのでゲンナリ。スコアシステムも何か理不尽。
タワーモードは前半はいいものの、後半は完全に作業。能力値の高いキャラを作って押し切るだけ。
幸いタワーモードをコンプリートしなくても全要素をオープンできるのが救いですが、超反応のCPU相手に連戦を強いられるのは苦痛。
ストーリーモードとタワーではキャラのカスタマイズ、そして複数キャラでのタッグ戦が出来ますが上手く消化できていない感じ。
というかタッグはともかく、個人的に格ゲーに能力カスタマイズとかスキルとか要らないと思うのですが。
タッグは対戦モードやプラクティスで使えない時点で意味が無さ過ぎる…

ちなみにオフライン一人プレイが面白い格ゲーって殆どないと思いますけどね。このキャリバー4に限らず。

で、肝心の対戦モード。
ランクマッチは緊張感の有る対戦が楽しめる…はずなのですが対戦に至るまでが茨の道。
まず外人率が異常に多いこのゲームでは部屋を建てるだけで外人が流れ込んできます。もちろん例外なくラグい。
外人にウンザリしてカスタムマッチで日本人を探すも、回線状況でのフィルタが無いので検索結果から回線が良いのを急いで選ぶ作業が必要です。
そして選んだ日本人部屋にもすぐクイックマッチな外人が流れ込むため「マッチングできませんでした」と表示されて入れないことが非常に多いです。
そのためランクマッチでは根気よく部屋を探し続けたり、回線の安定しない外人が来るたびに部屋を閉じたりとゲーム以前の部分で非常に労力を要します。
いくら海外市場がメインだっていってもこれはヒドイ。

そんなわけでメインはプレイヤーマッチということになります。
こちらもこちらで部屋名が付けられない、という欠点はありますが4人まで部屋に入れる、観戦できる、そして日本人を探しやすいという非常に快適な環境となっています。
(部屋名が付けられないとキャラクリのキャラを見せ合う、通称ネタ部屋と対戦部屋が混ざるなどの不便な点があるのです)
国内同士ならおおよそ満足できる回線品質。たまにラグい人も居ますが許容範囲です。
3人部屋なら回転が速く、何時間もガチ対戦を続けられる良環境。プレイヤー数も多く現時点(2008年9月)ではまだまだ過疎る気配はありません。

格闘ゲーム部分としてはそこそこの技術要求とそこそこの覚え要素、そこそこの反射神経で何とかなるので3D初心者でもぎりぎり対戦デビューできるレベル…だと思います。
「そこそこ」と濁したのはキャリバーは一般的にシンプルで簡単、と言われることが多いのですが、4はスライド入力やジャスト入力、同時押しなどが多く意外と複雑なため。
また格闘ゲームではどれも共通ですが覚えないと対処できない技も結構あるので自キャラを使いこなすのと同時に相手の技を片っ端から覚える必要があります。
自分は直前にサムライスピリッツ閃をプレイしていたのでややスムーズに入り込めましたが、キャラクリに惹かれて入ってきた人は面食らうかもしれません。
複雑な割には取説の説明がイマイチだったりするのも難点。
幸い、「閃サム」とは違いネット上の攻略記事が充実しているのでそれらを片っ端から参考にすればすぐ慣れるとは思います。

世間ではバランスバランス騒がれてますがキャリバー4は格ゲーにしてはかなりキャラバランスがいい方だと思います。
下位キャラでも上位相手に試合になるし。
一部強キャラと呼ばれるキャラもいますがそこまで尖ってないような。そりゃ対策は必要になりますが。
ただ、キャラというより一部技の性能がおかしい部分も多いのでここら辺はバージョンアップしてくれると嬉しい。

キャラクタークリエイションモードは4がはじめての自分にとっては結構楽しめました。
実は3の方がパーツが多彩だったり、自由度が高かったり、使える流派が多かったりしたみたいですが。
やはり既存キャラとは全く見た目が異なるキャラを使える、ってのは対戦において新鮮で特にオンラインだと相手が毎回違うので飽きません。
ただ、不満点も多く
・何故か男女間でパーツ互換が無い(ネックレスが男専用、ネクタイが女専用とか。何故?)
・顔パーツが致命的に少ない
・声のバリエーションも少ない。(同じ声優でもいいからバリエーションがほしかった)
・アーケードスティック使用時の操作性がかなり悪い(視点操作が一切出来ない。2Pに繋いだコントローラーでも無理)
・キャラ保存枠が50個では足りない
・身長の選択が出来ない(男女共に180センチくらいに固定。デカイ。既存キャラと同じ身長を選ばせてほしかった)
・キャラ選択に時間がかかる
・DLCでアンロックキー販売
・DLCの出る間隔が長すぎる
などなど。
よくできてはいるのですが、それだけに不満も出てきてしまうんですよねぇ。
(※ちなみに海外版だけパーツが多い、ってのは海外版の約2000円高い限定版にDLC用パーツが付属しているためだそうです)

他に細かいのだと
○クリティカルフィニッシュの導入はいいアクセントになったと思う
○アーマーブレイクもデフォルトキャラでプレイする分には自然で悪くないと思う
○プラクティスの設定が充実しているので練習ネタに尽きない
○BGM・SE・ボイスでそれぞれ音量調節できる
○サウンド関連は結構力はいってる
○何はなくともオン対戦に人イッパイ。
○勝率などの結果が記録されている(全部じゃないけど)
○キャラごとに出来ることが多いので個性を出しやすい
○シリーズ引継ぎとはいえ、投げモーションが全キャラある…!(閃サムは全キャラ同一の膝蹴り)
×クリティカルフィニッシュ自体はよくても、キャラごとの狙いやすさのバランスが取れていない(強いキャラ=CFも狙いやすい、になりがち)
×カスタムキャラにアーマーブレイク不要。アーマーブレイクというよりは脱衣なのはやりすぎ。すぐ下着一枚になるのはいかがなものか。
×プラクティスにアーマーブレイクオフ設定が無い(ダメージ計算がメンドイ)
×プラクティスモードでの位置リセットが右スティックボタン(アーケードスティックでリセットできないとかおかしいだろ…)
×A+B+Kで挑発が出る(B+Gでも挑発。暴発しやすい位置に設置するなと。Backボタンでいいのに。)
×ステージが狭い・無限に広がるステージが無い
×スターウォーズキャラが邪魔(ヨーダが。投げられない・上段当たらないとやっててストレス。アプレンティスは普通。)
×ゲストキャラが空気(既存キャラの使いまわし、合わない声、エディットできない、などの理由で使用者皆無)
×ボーナス要素(ギャラリーとか)が過去のシリーズより大きく劣化
×公式サイトのブログが制作秘話的な「俺たち頑張ったんだぜ!」ってネタしか取り扱わない(不具合について、とかDLC告知とか皆無)
×アイマス・エースコンバット6などのナムコゲーと比べると発売後の投げっぷりがひどい(上のブログと合わせても)

などなど。
不満なところも多いですが、早い話対戦ツールとして非常に良くできているので大満足です。
何気に初代XboxからXbox360までのソフトの中で一番プレイ時間長いですし。発売から1ヶ月しか経ってないのに。
早朝から深夜まで、どの時間帯にも人が居る対戦ゲームって素晴らしい…
で、対戦ツールとして以外だとちょっと厳しい。キャラゲー要素はかなり薄い。
カスタムにはまれば20時間くらいは遊べますがカスタムの全パーツを出させる条件が実績30個なので有る程度の努力は必要。
ネタをプレマで披露したりする流れもあるので色々な楽しみ方はできそうです。


サラウンド評価
ソウルキャリバー4
レビュー日:2008年9月9日
機材:SU-DH1+HD650(95%くらい)ASP-2070(残り)
総評:★★★☆

音には結構凝ってるみたいでBGM5.1ch録音だったり、各種SEもそれぞれサラウンドに振り分けてあったりと結構手の込んだ仕様。
上にも書いたけど音楽・効果音・声でボリューム調整できるのは評価できます。
ステージも固定の音源(水とか生物とか)があってサラウンド感を増幅させています。
サラウンド振り分けのお陰か一つ一つの音が聞き分けやすいような?
…ただ、これは5.1chスピーカーでやってようやくわかるレベルでサラウンドヘッドホン程度だと判別はかなり厳しい。
最近ようやくスピーカーに繋いで手の込みように気づきました。
やっぱり格ゲーだといくら頑張っても音の印象は薄いなぁ…というのが切ない。
一応格ゲーとしてのサラウンド対応度は最高クラスなのでサラウンド目当てなら悪くは無い一本です。
ただ、できればスピーカーシステムを使いたいところ。

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