ナインティナインナイツ 公式サイト アマゾン
プレイ時間:10時間〜
クリア:カラーランまでとテュルルの最終ステージまでクリア 
グラフィック:★★★☆
5.1ch対応度:★★★
総評:★★★
なんともいいがたい、微妙なポジションなゲーム。
つまらないか、と言われれば否定しますが面白いか、といわれても微妙な…
とりあえず一言で表すと三国無双。キャラとアクション部分を若干変えただけのよくある無双タイプのゲームです。
使えるキャラが少なかったりステージが少なかったりしますが基本的な部分はPS2の無双と同じ。
操作方法もほぼ同じです。
この手のゲームでもっとも重要なのは爽快感だと思われますが、まずその部分が地味。
確かに一画面に敵は大量に表示されていますが斬っても敵が黙って倒れていくだけなのでイマイチ手ごたえがありません。
せめて敵が叫ぶとか何かが飛び散るとかコントローラーが振動するとかすれば…
また、一画面あたりの描写数は多くても1マップあたりの敵の総数が少ないのでいまいちバッサバッサ倒している感じがしません。
しかも大多数が一気に攻めてくるのではなくて小グループでの戦闘になるケースが多く、面倒なだけで爽快感に結びつきません。
敵と同じぐらい味方の兵士が群れてるのも不要なだけ。バランスも取れてないし敵と混ざるしで正直邪魔だとしか。
敵・味方共に存在感が薄く、地味な印象が残ります。

無双と大きく違う世界観・ストーリーですがこれも風呂敷を広げた割には扱いがテキトウで魅力的とは言い難く。
ゲーム中にストーリーが語られる場面が極端に少ないためにストーリーが非常に薄くなっています。
多くの場面で音声無しの文字のみで進むのも物語の薄さに拍車をかけてます。
発売前に物語等設定がプッシュされながら実は単なる飾り、というのは旧Xboxの魔牙霊と同じ道をたどってるような…

そして極めつけはシステム周り。
セーブシステムに致命的なミスがあり、またマップやゲーム中挿入イベントなどのプレイに関する部分も快適とは到底言えない仕上がりになっています。
360にはLiveでバグを直す機能があると言うのに現在(2006年6月)まで修正が一切入らないあたりもどうかと思うのですが。

と、これだけ不満点ばかり書いてきましたが一応見るべき点も。
ゲージを溜めると使用できる必殺技、「オーブスパーク」は非常に見ごたえがあります。
キャラクターによって種類が違いますが、どれも一撃で画面中、場合によってはさらに広範囲の敵を一瞬で倒すことができます。
1体1体敵を倒すのではなく、一度に数百の敵を倒せる、というのはこの手のゲームでは結構珍しいのではないでしょうか。
画面中にワラワラいた敵が一瞬で吹き飛ぶのは中々に爽快です。
また、ムービーで敵が大量に沸いくるシーンの次の瞬間にはその敵と実際に戦える、というのもインパクトが大きいです。
大量の敵と戦う分にはそれなりに爽快なのでこういう場面ばかりなら楽しかったのでしょうが…
キャラごとのアクション数が多いのも単調にならずに楽しめます。
ただ、レベルが上がらないと技を覚えないのでレベルを上げた後の方が楽しめる(初回は地味)というのもどうかとは思いますが。

グラフィックは画面内表示敵・味方数は立派。
ただ、背景が地味なものが多いので全体的には地味な感じに。
音に関してはやはり敵がずっと静かなのが気になります。
敵が叫んだり味方が声を張り上げるだけで臨場感がはるかに違うと思うのですが。
そんなわけで5.1ch対応度はそれなり止まり。周りの音自体がそれほどありません。
BGMは壮大な感じですが激しさが足りないような。

全体的に様々な良い部分(主にアクション部分)と悪い部分(システム)が重なり合って凡作止まりになってしまっています。
せめてシステム周り(セーブ関連、イベントで技をさえぎらないようにする、リプレイ時経験値引継ぎ等)を直すだけでかなり良くなるとは思うのですが。
いくら発売を急いだからとはいえちょっとひどい部分が多すぎます…
(ついでに、ゲームとは関係ないですが公式サイトが使いづら過ぎ。)

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