アイドルマスター2   公式サイト  アマゾン

レビュー日:2011年5月29日
プレイ時間:30時間程度
グラフィック:★★★★
5.1ch対応度:未レビュー
Live:DLCとランキングのみ
総評:★★★☆

ある意味Xbox360を象徴していたゲームの続編。
シナリオ的には1作目との直接的な繋がりはなく、ゲーム中のプレイヤー(プロデューサー)はアイドル達との面識が無く、アイドルもプロデューサーからプロデュースされたことが無い設定なので初心者でも安心。
ゲームジャンルとしては育成シミュレーション。オマケに歌って踊るシーンが付いてくる。
もしくは、ものすごく手の込んだミニゲーム付きのギャルゲ。

前作と比べて、グラフィック等様々な所が進化していますが、一番の重要な部分はゲームとして遊べるテンポになったこと。
前作はせっかくの素材を粗悪なテンポとロード時間が殺していたのですが、今作はかなりマシに。
まだ他のゲームと比べて最善とは言いがたいレベルではありますが、とりあえず許容範囲内です。
レッスン・オーディションの占める時間も前作より減ったためキャラゲー部分の割合もやや増えました。

ゲームとしてはオーディションのオンライン対応が廃止されましたが、そもそもオーディションのシステムが変わり、点数を求める音ゲー様式に。
単純に勝ち負けのみを競っていた前作と比べると繰り返しプレイでもスコアアタックで楽しめるようになりました。
シンプルに絞りこまれたレッスン、大きく性能が変わる服装とアクセサリー、意外と戦略が重要なフェスティバルとゲーム要素はかなり高まっています。
前作のゲーム部分が許容できた方であれば、間違いなく「面白くなった」と言える出来。
シミュレーション要素も改良され、前作はファン人数の増加だけでしたが、今作は日本各地域でのファン人数、そして発売したCDの売上枚数がシナリオに影響してきます。
どの地域で活動するか、新曲の売上をどうやって伸ばすか等、マネジメントの手腕もより問われるように。
難易度も無理ではないレベルで程良く高く、自力攻略ならなかなかの手応えがあります。

と、ゲームとしては前作と比べれば割とホメるところだらけなのですが、巷で評判が非常に悪いのは間違った形での変化のため。
まず、キャラありきなキャラゲーなのに一部キャラを中途半端にリストラ。出てくるし歌うけどプロデュースは出来ない、という。
そして「そのかわりの大型要素」として男性ライバルアイドルグループの採用。俺の嫁をリストラして男入れるのか等、一部では悲惨なお葬式ムードに包まれていました。
実際にプレイしてみるとリストラされたキャラ以外は特に問題なく、男性グループも個人的には面白くてアリなのですが(別に必要は無かった感はかなりアリ)、
なんせファンとコミュニティに依存していた部分の大きい作品だけに、無駄にファン切り捨てただけで別に得るものは無かったんじゃないかと。
あとはシナリオが妙にギスギスしてるとか、妙に生々しいキャラがいるとか、マンツーマンのプロデュースが不可になってしまったとか。
ゲーム部分は正統進化なのですが、望まれていた部分が何故か道をそれてしまい、前作の熱心なファンであれば有るほど心に傷を負った理不尽な作品でした。

前作のコアの部分であるアイドルと1年間のプロデュース生活や相変わらずのクオリティの歌とダンス、それなりに楽しめるゲーム性等、良作たりうる要素は十分に備えているのですが、
なんせキャラゲーなので数々の挫折ポイントを気にするか否かで評価が変わってしまいます。
アイマスについては少ししか、もしくは全く知らないけども興味は有る、という方なら間違いなく「アリ」で、自分みたく今作で不遇な目に有ったキャラに思い入れが無い前作経験者もそれなりに楽しめる作品ではありますが、
もう少しうまく出来なかったのでしょうか…
案の定、発売からしばらくして安くなってきているので当初の不評っぷりに様子見していた方も、傷が癒えてきた方も、今こそ手にとってみるのもありかもしれません。




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