HALO WARS ヘイローウォズ   公式サイト Amazon(初回限定版) Amazon

レビュー日:2009年3月6日
プレイ時間:40〜50時間くらい
グラフィック:★★★☆
5.1ch対応度:★★★
Live:対戦(1VS1、2VS2、3VS3 自分は1VS1を30戦以上、その他を3回くらいプレイ)
総評:★★★★

(自分はRTSほぼ未プレイ。LOTRのRTSの体験版とか、旧箱のKUFかじったくらいです。)

HALOの世界を題材とした日本では全然なじみの無いRTS(リアルタイムストラテジー)ゲーム。
RTSというのはいわゆるターン制ではなく、相手も自分も好きな時に移動したり生産したり攻撃したりできる戦略的なシミュレーションゲームのこと。
アクションゲームのような反射神経は必要ないものの、常に頭と指を動かし続けるので結構忙しいゲームです。
ストーリー的にはHALO1より前の話なのでHALOシリーズに馴染みが無くても、有ればそれはそれで楽しめるシナリオとなっています。
ストーリーを楽しむキャンペーンモード以外にはスカーミッシュ(CPUとの対戦モード)とオンライン対戦を搭載。
操作法からきっちり教えてくれるチュートリアルも付いています。

ストーリーにそって進めていくキャンペーンモードはHALOシリーズお馴染みの4つの難易度から選択可能。イージーは相当ヌルく、レジェンドは相手が異様に強い。
各ステージの冒頭にハイクオリティなムービーが挿入されて物語を盛り上げます。音声は相変わらず安心のMS吹き替え。
全15ステージありクリア時間は(ノーマルなら)10時間前後。収集要素やクリア評価などもあるのでリプレイ性もそこそこ。
対戦モードとは違い、毎回目的や状況が異なるのでステージごとに違った戦略を要求されます。

スカーミッシュ、及びオンライン対戦モードはUNSC(地球軍)、及びゴブナント(エイリアン軍)それぞれ3人ずつのリーダーから1人を選び、対戦する事となります。
各リーダーにはそれぞれ個性があり、有効な戦法もかなり違うので対戦バリエーションは豊富。
1対1の対戦のほかにも2対2、3対3の対戦も可能です。同じキャラ同士や別々の軍勢を混ぜて使うことも可能。
キャンペーンモードとは違い、毎回同じ条件からスタートするので戦法の研究や読みあいが重要になってきます。
スカーミッシュモードもキャンペーンモードと同じく敵の強さは4段階、もしくは自分の成績で自動的に難易度が変動するオートから選択可能です。
イージーだと凄まじく弱いので初心者でも楽勝できるはず。


まずRTS、というマイナーなジャンルで尻込みする人が多いと思いますが、このソフトはXbox360用でパッド操作に最適化されてるため操作性は良好。
またシステムも相当簡略化されているためRTSを触ったことが無い人でもなんとかなる程度のややこしさになっています。
ややこしくない、とは言えないのですが1時間くらい対戦モードをしてみればなんとなくコツは掴めると思うのでRTS初心者(自分含む)でもなんとかなるかと。

キャンペーンはやはりHALOシリーズを冠しているだけあっていかにもHALOファンが喜びそうな展開です。
ユニットもほとんどは過去のシリーズで出てきたものばかりなのでとっつきやすさもなかなか。
ボリュームは確かに少ないですが同じことの繰り返しは少ないので展開に飽きることは無いかと。
ムービーはかなりクオリティが高く、HALOファンなら必見。
ただ、本編のボリュームからも分かるようにムービーも多分トータルで30分程度であり、これだけのために買えるか、というと微妙。
ついでにキャンペーンモードはクリア済みでも毎回ムービーと汚いイベントシーンが挿入されるのが若干メンドイ。(ムービーはスキップ可能。飛ばせないイベントがやっかい。)
一応COOP(協力プレイ)も搭載していますが、単に一人用モードを2つのカーソルで遊べるようになるだけ、らしいのであまり期待しない方が。
ついでにCOOPはフレンドとしかプレイできないと思った方が良いみたいです(部屋建て制ではないため)

スカーミッシュは所詮CPU戦、と思いきや結構遊べます。
結構戦略の引き出しも豊富で色々やってくるので対人の練習には最適。
難易度オートにしておけば毎回それなりに手応えのある難易度になるのでやりがいはあるかも。
ただ、問題は2VS2や3VS3時の味方CPUの弱さ。
作戦の指示や打ち合わせが出来ないので好き勝手動いて勝手に自滅する事が多々あります。
一応左スティック押し込みでここに攻めろ、とかここを守れ、とかの指示は出せますがそれでも明らかに間に合わないレベル。
敵の動きは結構的確なんですが味方にした時点でかなり動きがヌルくなるのは残念。
最初から資源が豊富な状態でスタートするデスマッチモード、というのもあります。これは正直奥が浅いと思う。

オンライン対戦はこのゲームのメイン部分。
基本的にはスカーミッシュモードと同じですが相手が人間だけに、ミスや突拍子も無い行動、ガチガチの読みあいなんかも楽しめます。
モードはスカーミッシュと同じく1VS1、2VS2、3VS3の通常対戦及びデスマッチ。野良マッチングとフレンドと組んでのチーム対戦が選択可能。(野良は野良、チームはチーム同士での対戦)
発売前はボイスチャットでの連携ゲーかなー、と思っていたのですがボイスチャット使用率は低め。海外勢が大半を占めるので野良でフレンドを作ったりするのはちょっと大変そう。
何故か妙なタイミングで相手が切断する事が多く、それが若干問題かも。相手が負けムードの時に終了されるのは降参、だと分かるのですが。
野良3VS3なんかだと序盤に仲間が抜けるとそのまま2VS3に突入し、かつユニット数制限や資源はそのままなので物凄く不利になります。
そのため6人全てがマトモなプレイヤーであることを祈りながらじゃないと野良3VS3は厳しめ。

対戦のバランスは発売1週間しかたっていない現在は若干の強弱はあるものの、使い手次第でどうにかなるレベルです。
Web上で確認できる勝率レートではUNSCとゴブナントの勝率がおおよそ5割ずつ、とかなり良い感じ。
最初はシステムが簡潔すぎて奥が浅いかな、という心配もありましたが結構いろいろな戦法が出てきてシンプルながらそれなりの奥深さ。
最初期はアービターが強いといわれてましたが現在は比較的弱い方では、という流れにもなってたりもして、
今後の研究次第で全キャラ全ユニットが化けうるのでまだバランスを語るのは早計でしょうけども。
ただ、明らかに使えないユニット(グラント)とか、万能すぎるユニット(ワートホグ、ホーク)なんかも有るので今後のバランス調整に期待。
ついでにマップとかユニットとかも期待。

家庭用でRTS、という今までほとんどユーザーのいなかったジャンルに一石を投じた今作ですが、実際RTSを触ったことがないような人でもするりと入り込めるようなまさに入門向けソフトとなっています。
幸いマーケットプレイスでよく出来た体験版(キャンペーンの序盤とスカーミッシュモードでの1VS1がプレイ可能)が有るので不安な方はそちらを先にプレイしてみるといいかも。
キャンペーンのボリュームは余り期待できませんが、対戦モードはツボにはまれば対戦FPSや対戦格闘ゲームのように対戦ツールとしての新たな扉を開くことが出来るでしょう。
ただ、やはり普段慣れ親しんだジャンルではない、という人がほとんどだと思うのでこのジャンルがダメ、って人はダメな人を選ぶゲームでもあると思います。
繰り返しになりますが、体験版があるので未プレイの方は是非。スカーミッシュのCPUを倒すのに面白みが見出せ、対人対戦してみたい…と思うようなら本編買っても損はしないかと。

その他
○相変わらず初回特典のハコが豪華。HALOシリーズのハコで一番カッコイイと思う。
○そして値段が変らない割には特典も豪華。使い道に困るワッペンとか大型カードとかですけど。
○初回特典のワートホグやレイスの色違いはオフライン限定かつ性能不変のただの色替え。手に入らなくても何も問題が無いのは対戦ゲーとして非常に好ましい。
○HALO3のようにWeb上で自分のステータスを確認できる。
×HALO3ほどはWebステータスが詳しくない。
○オフライン実績がかなり解除しやすい。各種スカル(難易度上げたり下げたりするアイテム)を使っても実績が解除されるので楽。
×ただし、コンプは廃人仕様。
×ランクマッチはスキルレーティングがあるものの、相手のスキルが見れない。
×ユニット同士がよく引っかかる。特に戦車など大型のユニットと歩兵などの小型ユニットが一緒にいると起こりやすい。
×オンラインでマイクなしでの意思の疎通が計りづらい。もう少し何かあってもよかったかなーと。
○海外相手でもラグは少なめ。ただし、ゴブナントのリーダーユニットなんかはラグがあると厳しいかも。
×ランクマッチ及びパーティーマッチしかないため相手の検索だとかそういうのが出来ない。日本人検索も無理
×多人数対戦は運が絡みすぎる
○HALOの歴史を振り返るHALOタイムラインモードが付いているので今作からHALO1〜HALO3とプレイするとHALOの歴史がかなり分かりやすそう。

サラウンド評価
HALO WARS
レビュー日:2009年3月6日
機材:ASP-2070
総評:★★★
ムービーシーンはもはや当たり前のようにサラウンドフル活用。
ただ、通常のプレイ画面ではイマイチ効果は感じられず。
音自体は割と重要なのですが見下ろし視点なのであまりサラウンドの恩恵が無いのかも。
各種SEはサラウンドに割り振られているっぽいですが。


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