Halo:Reach ヘイローリーチ   公式サイト  Amazon

レビュー日:2010年9月29日
プレイ時間:25時間前後
グラフィック:★★★★☆
5.1ch対応度:★★★★★
Live:15時間程度プレイ。
総評:★★★★

説明の必要もないほどの有名シリーズ最新作!
…とか説明したいのですが、日本では割と知名度が微妙な世界的には売れてるFPSシリーズの第5作目。間にRTSも1作。
広大な宇宙を舞台に繰り広げられるSF超大作であり、ストーリーとしては旧Xboxの1作目、2作目、そして360で発売された3作目で完結しています。
その後、2と3の間を描いた「Halo ODST」、1より大分前の戦いをFPSではなくRTS(リアルタイムストラテジー)でゲーム化した「Halo Wars」が発売し、
今作の「Halo:Reach」はHalo1の少し前、つまりWarsと1の間の戦いを舞台とした作品となっています。
ちなみに本作はHALOシリーズの1〜3を制作してきたBungieによるものであり、本作がBungieの作る最後のHALOシリーズとのこと。


キャンペーンモードはシリーズおなじみの丁寧なローカライズのもと、今作ではスパルタン6人で構成されたチームの1員として惑星リーチでの戦争を闘い抜いていきます。
新たに追加された要素はいくつかあれど、基本的には今までのHALOシリーズと同じく敵のエイリアンをドカドカ倒しながら進んでいくオーソドックスなツクリ。
「ODST」と同じく、すでに完結しているストーリーの前日譚なのでHalo1〜3と比べるとバリバリのスペースオペラ感は薄く、やや地味かつ堅実な仕上がり。
ボリュームはそれなり。初回ノーマルで5〜8時間くらい。個人的にはこれ以上伸びるとHALO2みたいにダレるのでこれはこれで。

キャンペーン以外ではシリーズ人気を支えている対戦はもちろん、「ODST」で追加された敵エイリアンをプレイヤー同士で協力して倒していくファイアファイトモード、
家庭用ゲームとしては驚異的な自由度を誇るマップエディットツールのフォージモード等を搭載。
シリーズで蓄積されてきた対戦ゲームとしての実績は流石といった感じでマッチングもそれなりに早くていい感じ。
なにより、プレイヤー人口が家庭用FPSとしては最高レベルなので盛り上がってるゲームをプレイしたい、というならコレ以上の作品はないでしょう。

新要素として大きいのは特殊能力である「アーマーアビリティ」が追加されたこと。
今までもアイテムを拾って使用することでバリアを張ったり、一時的に透明になったりはできたのですが、
今作では自分である程度選択が出来るようになったため他のクラス型FPSに近い感じになっています。(違いは特殊能力だけなのでクラス型FPSを期待するのはやや違う感じではありますが)。
個人的には蛇足だと思っていた二丁拳銃システムが廃止されたのは喜ばしいところ。ODSTの時点で無くなってはいましたが、対戦で廃止されたのは久しぶり。
武器も減ったものもそれなりにありますが、個々の武器の個性は十分なので許容範囲かなと。
なお、対戦に限らず、今作ではゲームをプレイすると内容に応じてゲーム内の通貨が入手出来るようになっています。
見た目が変わる装備品を購入したり、総額である程度稼ぐと階級が上がっていったりと最近の経験値稼ぎトレンド(?)に迎合するような形となっています。
また他にもキャンペーン・対戦・ファイアファイトでそれぞれ敵を連続で倒す、特定の武器で倒す等の条件をクリアしていくことで称号が手に入ったりとモダンウォーフェア2のチャレンジ的な要素も。
オンラインでは日替わり・週替わりでミッションが提示され、クリアすると資金がもらえるチャレンジも容易されています。
360には実績システムもありますが、モチベーションを保つ要素が多いのは良いことです。

ちなみに以前からHALOシリーズはFPS初心者にもオススメ!と紹介されることが多いように思うのですが、実は割とクセのあるゲームだったりもします。
1人プレイがそれなりに面白く、かつ洋ゲーとしては(Halo1や2の時代では)珍しく丁寧親切なローカライズがされている、という分においては間違っていないのですが、
このゲーム独自のシールドシステム、複数の武器の使い分け、グレネードの使い分け等、いざ対戦に乗り込もうとすると意外と覚えることが多く、初心者はボコボコにされがちです。
さらにシリーズを重ねている分、「お約束」となっている部分もありますがゲーム内での解説は余り無いのでちょっと不親切な部分も。
例えばシールドを一旦剥がないとスナイパーライフル以外ヘッドショットの意味が無かったりだとか、プラズマガンはシールド剥いでから別の武器に持ち替えるのが前提だとか。
ある程度の知識を抑えると対戦がかなり楽しくなってくるのですが、そこに至るまでの道を自分で切り開かないといけないのは格闘ゲームと同じく、ちょっと厳しめ。
このご時世は攻略サイトや攻略Wiki等が充実しているので、対戦ではめげる前にちょっと勉強してみるといいかも。

グラフィックとサウンドについては流石HALOシリーズ、というだけあって高水準。
グラフィックは3やODSTと比べるとかなり改善していますがパッと見はそんなに感動はないかも。
サラウンドはもう言う必要無いレベル。BGMは壮大極まってたHALO3、哀愁漂ってたODST等と比べるとあまり印象に残らないかも。


シリーズのファンには嬉しいHALOワールドの前日譚に加えて世界中で大人気のオンライン対戦、協力がアツいファイアファイトと、ヘイローFPSシリーズの総括的な感じ。
3部作の前のストーリーなのでシリーズが初でも入りやすいというのもメリット。3のストーリーは完全に初心者無視だったので。
対戦はある程度のコツとセオリーの知識、最低限のFPS操作が必要とされますが、基本的には単純なドンパチゲーで8人対8人の大チーム戦もあるのでそれなりに敷居は広いです。
対戦ツールとして、またデキの良いシングルFPSとしても安定した面白さの1本です。
もう少し、日本でも売れていいと思うのですが…

その他
○実績の配分が(現時点では)いいバランス。
○限定版の出来が非常に良い。ここ最近のMS製ソフトの限定版の出来の良さは神がかってますね。
○メリットの殆ど無い「暗殺システム」が追加されてますが、爽快かつ屈辱的で良い感じ。使わない方が強いってのもなお良し。
×キャンペーンの演出に別のゲームで見たぞ…って既視感がちらほら。
×キャンペーンにHALOシリーズにしては珍しく乗り降り不可のイベント専用乗り物が出てくるのですが、ちょっと方向性が違うと思う。
×今後どんどん追加されていくとは思うのですが、初期状態でのマップやプレイリストがやや貧弱に感じる
×フォージモードは3でも十分充実していたのですが、作っても活かす場所が(国内では)あまり無いような。フォージプレイリストとかあれば面白そう。



サラウンド評価
レビュー日:2010年9月29日
機材:ONKYO TX-NA807(アンプ)+B&W685(フロント)+B&W685(サラウンド)ONKYO A250(サブウーファー)
総評:★★★★★
初代の頃からずっとレビューしてますが、相変わらずの完成度と迫力。
キャンペーンモードの空気感はHALO1のころから相変わらず。ちょっと海兵隊が減って残念なところはありますが。
もちろん対戦時の張り詰めた空気の中での仔細な音までよく拾ってくれます。
隣を掠めたニードラーの弾が後ろで破裂したり、遠くでグレネードの破裂音が低く響いたり、息を切らせて走り接近してくる敵の音が迫ってきたりと映画的なサラウンドがゲーム中に詰まってます。
ちょっと残念だったのは2、3と付いてきたサラウンド確認DVDがなくなったことでしょうか。



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