ギアーズオブウォー2 レビュー
ギアーズオブウォー2 Gears of War 2 公式サイト 
レビュー日:2008年11月29日
プレイ時間:10〜20時間
クリア:最高難易度クリア済み
グラフィック:★★★★★
5.1ch対応度:★★★★
Live:Hordeや対戦をちょっと。
総評:★★★☆(アジア版評価)

まずこの評価はアジア版(北米版も内容は同じ)の物です。国内版ならもうちょっと上がるのでそこはご了承ください。

世界でバカ売れした新規TPSにしてその後カバーブームなんかを作った気もする人気作Gears of Warの続編。
基本的には前作を正統進化させたような内容で操作形態や登場人物、世界観などは前作を引き継いでいます。

キャンペーンモード
前作では主人公マーカスと相棒のドム、その他2名による4人でデルタ部隊を組み敵と戦っていきましたが今作も基本的には一緒です。
ただ、ひたすら淡々と銃撃戦を繰り広げた前作とは若干味付けが変り今作はエンターテイメント性が大きく増えたのが最大の特徴です。
まずストーリー要素が前作よりも重視され、イベントシーンが増えてる感じです。
またイベントシーンの増加に伴ってかキャラクターも表情豊かになり、映画的なエンターテイメント化が進んだ印象です。
さらにゲーム部分でも銃撃戦メインなのは相変わらずですが、乗り物に乗るシーンなど見た目が派手なシーンがかなり増えました。
ボリュームとしては前作より少し長くなった程度ですが、銃撃戦の量だけでいえば前作の方が少し多かったかも?といった感じです。

プレイした感想ですが、前作通り銃撃戦は面白いです。
特に前作でも活躍したスナイパーライフルのヒット感が良くなったので遠距離チマチマプレイが楽しい。
武器や敵も増えてバリエーション豊富になったのも良い感じです。
で、「銃撃戦は」と限定したとおり、それ以外は微妙です。
見てる分には楽しい映画的なイベント・乗り物シーンが多いのですが、大して面白くありません。
基本的にFPSやTPSで乗り物のシーンって面白くないと思うのですが、このGoW2も例に漏れず蛇足です。
演出的には悪くないと思うのですが、何度もプレイする気にはなれません。
COOPを重視しているこのゲームでこうも役割分担が面白くない部分が多いのもどうかと思うのですが。
ストーリー自体は前作よりもよりドラマチックで面白くなったと思います。
各キャラクターの演技力?の向上はストーリーに深みを与えてますね。
ただ、事前に「売れる限り続編出す」と言ってた通り、今作で話が終わるわけでもないので全体的に中途半端です。
ついでに1をプレイしていないとストーリーがさっぱり分からないと思われるので注意が必要かも。
Backボタンで一部カットシーンや通信を飛ばせるようになったのは嬉しい新機能。
ただ、全てを飛ばせるわけではないのが残念。未だに死亡後のリトライが長くかかるシーンが結構ありました。

マルチプレイ
前作同様にオンライン対戦を搭載。
今回はBOTを使ってのオフライン一人対戦も可能になりました。
対戦モードも前作より大幅に増え多彩に。
そして今作マルチの一番の目玉はどんどん湧き出てくる敵を5人一丸となって倒し続ける「Horde」モードでしょう。
今までも2人でのキャンペーンモードのCOOPは有りましたが、Hordeはストーリー関係なく、ひたすら敵を倒し続けるモードです。

今作は前作のようなオーソドックスなランクマッチ・プレイヤーマッチが廃止され、HALOシリーズのようなマッチングとなりました。
これは海外版をプレイする日本人からするとデメリットが非常に多く、
・日本人とマッチングされづらい(→ラグい試合ばかりになる)
・プレイしたいルールで遊べない(→途中抜けするプレイヤーが非常に多い)
・マッチングに時間がかかる(パッチで改善予定)
といった問題を抱えています。
特にラグいのが致命的でフレンドを集めてプレイしない限り、快適な試合はほぼ望めないといってもいいくらい。
前作のように回線で部屋を選ぶことが出来なくなったので見知らぬ日本人部屋に入れてもらう、ということすら出来なくなってしまいました。
国内版が出ていないことが最大の問題なのですが、GoWシリーズのウリの一つである対戦が快適にプレイできない、というのは残念です。

新モードのHordeも同じく快適とは言い難いマッチングなのですが対戦よりは若干揃いやすく、抜けられづらい環境にあるようです。
これは協力して敵を倒していくモードなのですが敵の数が圧倒的に多く、かつ強力な敵が多いので共闘している感が強くて今までのGoWとは違った楽しみがあります。
難易度がキャンペーンと同じく4つの中から選べる上に、マップごとに有る程度戦略が変ってくるのである程度はリプレイ性も持っています。
問題点としては現時点で既に最強に近い篭り戦術が確立されていて、それをガチガチに守ると緊張感が激減し、イマイチ楽しくなくなってしまいます。
どのマップも有る程度篭る場所はあるのですが、一部マップは完全に敵の侵攻を阻止できるのでチマチマ削っていけばほぼ確実にクリアできてしまうのです。
それで篭るとつまらないなら攻めればいい、ということなのですが攻めると敵の攻撃で即死しやすく、またダウン後に仲間が復活させに行きづらいので
チームに迷惑がかかりやすい、というなんとも悩ましいことに。
パッチ等で今後バランスが改善されれば良いのですが、現時点だと競技性が低くて飽きが早そうな気がします。

バランス
キャンペーン、マルチプレイ共に1から少々バランスが変更されています。
1の時はショットガンや一撃必殺のグレネード殴りなど近距離戦が強かったイメージがありましたが
2ではそれらが共に弱体化、そしてストッピングパワー(相手のダッシュを止める力)の導入によってマシンガン系が強くなったり
新武器が増えたりと中距離〜遠距離戦がメインになった感じがあります。
特にキャンペーンではカバーしながら狙撃、という場面がかなり多く、1のバランスを期待していると肩透かし食らうかもしれません。

グラフィックとか
相変わらず最高レベルのグラフィックです。
グロさは相変わらずですが国内版が規制で出せなくなるほどではないと思うのですが…
音楽は前作と似た感じ。
サラウンドは映画的なシーンが増えたお陰か前作より効果的に使われているように思います。

総括
相変わらずのグラフィッククオリティと直感的なカバー操作、そしてエンターテイメント性が増したキャンペーンモードに盛りだくさんのマルチプレイといった
正統進化ながら豪華絢爛な続編となりました。
しかしながら何事もハデにすればいいというわけではなく、明らかに多すぎる乗り物シーンやカットシーンなど前作のGoWっぽさを損ねている部分も。
マルチプレイはやはりマッチングがガンでマトモにプレイする事が難しすぎます。
新モードのHordeは最初は楽しいのですが、作業に徹するのがベスト、という風潮が変らないとちょっと長持ちしない感じ。
1が凄かったので2にそれ以上を望むと肩透かしされたように感じるかもしれませんが、一般的なレベルで言えばまだ相当高いレベルかなと思います。
総評が低いのはキャンペーンの英語がプレイしながら理解できなかったのとマッチングが死んでるからで☆−2くらい。

サラウンド評価
ギアーズオブウォー2
レビュー日:2008年11月29日
機材:ASP-2070、SU-DH1+SENNHEISER HD650,Victor HP-D2
総評:★★★★

基本的に前作と同じでFPSよりTPSは劣る…という感じなのですが
前作と比べて大規模戦闘や映画的なシーンなどが増えたためサラウンドを活用できているように感じました。
戦闘シーンでもそんじゅそこらに銃声が飛び交う部分が多く、迫力は十分。
新モードのHordeも前後左右から敵が押し寄せてくるので音によるプレッシャーもなかなかです。
サラウンドに関しては確実に進化したと言っていいと思います。前作同様オススメです。

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