CHAOS;HEAD NOAH カオスヘッドノア   公式サイト AMAZON(プラチナコレクション)

レビュー日:2010年3月8日
プレイ時間:35〜40時間 (各種ED、実績コンプリート)
グラフィック:★★★★
5.1ch対応度:★★
Live:非対応
総評:★★★

シュタインズゲートの前作にあたる、妄想科学アドベンチャーゲーム。分かりやすく言うとギャルゲー。
続編のシュタインズゲートにハマって前作にも手を出してみる、もしくはシュタインズゲートが気になるので前作からやっておく、という人が多そうですが、
自分もシュタゲから手を出した一人なのでその視点からのレビューになります。

ストーリーはディープなオタク少年が渋谷で起きた連続猟奇殺人事件に巻き込まれていく…といったもの。
シュタインズゲートと同じく、こちらは実際の渋谷を舞台としたリアリティを持った世界観のもと、事件の真相に迫るホラーサスペンス。
相変わらず主人公のクセが強く、フィギュアに囲まれ、事有るごとにネットや二次元に逃避する様はまさにキモオタ(但しルックスはどう見ても並以上)といった感じでシュタインズゲート以上に人を選ぶ感じです。

グラフィックはいかにもギャルゲと言った感じ、というかそもそもギャルゲなので別にギャルゲ絵なのは普通なのですが。枚数と品質はなかなか。
音周りはサラウンドは弱いですがBGMは各キャラごとのテーマソング等充実してる分、シュタゲよりは豊富な印象。

システムは妄想トリガーと呼ばれる場面ごとに主人公が妄想(ポジティブ/ネガティブ)に浸るか否か、の選択肢が特徴。
ポジティブを選べば(主人公にとって)都合の良い展開、ネガティブを選べば暗い展開の妄想が挿入されます。
もっとも、妄想によって先のストーリー展開が変わることは殆どなく、正負どちらかの展開を楽しむ、という面が強いのですが。

プレイ環境としてはインターフェイスが洗練されておらず、重くてSEの無いメニュー画面や非常に遅いスキップ機能等、かなりストレスの溜まる仕様です。
シュタゲ後にプレイする場合は何よりもこのシステム周りの不便さがキツイところ。


「妄想科学アドベンチャー」な本作ですが、一方的に主人公に近づいてくる美少女キャラや超献身的な主人公の妹等、ギャルゲ要素がかなり濃いです。
主人公のキモさとギャルゲっぽさで真っ先にプレイヤーをふるいにかけるあたり、シュタゲ以上に取っつきづらいかも。
一応ジャンルとしてはホラーに近いと思うのですが、あまり直接的な恐怖描写は無く、薄ら寒い恐怖感が淡々と進むような感じ。(そしてある地点でドーン!と…)
どちらかと言うとホラーというよりグロさが強烈なのでそっち方面がダメな人は避けた方が良さそう。
1周のボリュームはシュタインズゲートと同じくらいですが、各キャラの専用シナリオがそこそこボリュームが有るため全体的にはシュタゲより長め。
ただ、各シナリオに入るための攻略方法が無駄にダルく、スキップ機能の遅さと相まって本編以外でのテンションの下がりっぷりが半端ではありません。
一周目は普通に読み進み、エンディングまでまっしぐらなのですが、2週目移行は
序盤で個別ルートへのフラグ立て→1週目と同じシナリオで後半まで(スキップが遅いので30〜1時間)→各キャラ個別シナリオ突入→個別エンディング
といった手順を踏む必要があります。フラグ自体は序盤で管理しているのに、各キャラシナリオに入るのが後半なので、その間のスキップするだけの期間が非常に長いのです。
トゥルーエンドを迎えるにはそれを全個別エンディング分行う必要があるので、無駄にダレます。熱冷めまくり。
ストーリー自体はそれなりに独創的で悪くないだけに、この不親切さは勿体無い。

ちなみに、シュタインズゲートとの関連性は希薄で、カオスヘッドをプレイしていた方がシュタインズゲートを楽しめる、というレベルまでは行ってない感じです。
シュタインズゲートの関連作品として期待しているのであれば、シュタインズゲートだけやった方がいいかな…とも。
キャラクターに魅力を感じたり、猟奇系のホラーが好きならば単体でも楽しめる作品だとは思いますが、システム周りが残念すぎて(特にシュタゲ後だと)やや辛い作品です。
(ネタバレ部分はサラウンドレビューの下に記載)


サラウンド評価
CHAOS;HEAD NOAH カオスヘッドノア
レビュー日:2010年3月8日
機材:ONKYO TX-NA807(アンプ)+B&W685(フロント)+ONKYO A250(サブウーファー)+ASP2070付属スピーカーx4(リア、バック)
総評:★★
あまり本腰入れてサラウンド感を確認していないのに言うのもよろしく無いのですが、正直サラウンドを活用していると思った場面が思い出せません。
シュタインズゲートと同じく、やや声が聞きづらい場面もあるのでヘッドホンの方が適しているような気はします。



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〜以下ネタバレ含む〜
・公式サイトやパッケージの時点で嫌な予感がしていたのですが、剣持ってるだけあってバトル展開があります。
・しかも超能力バトル展開で物事を解決させてしまうのはどうなのか。いや、シュタゲ的なモノを勝手に期待したのが悪いのですが…
・やたらと出てくる拷問描写がクドい。登場人物の病みっぷり(拷問する側、される側)を演出したいのでしょうけども。
・そんなわけで作品の世界自体が中二病的ファンタジーが許される世界であり、これがシュタゲと同じ世界での出来事?と思うと頭を傾げたくなってしまうのです。
・シュタゲも十分ファンタジーですが、方向性が違うかなと。単品なら別になんとも無いのですが…
・各キャラの個別ルートに無理が有る気が。
・妹キャラの優遇っぷりが凄まじい。妹属性がある人には悪くないんじゃないでしょうか。




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