アルカナハート3   公式サイト  アマゾン

レビュー日:2011年5月29日
プレイ時間:20時間〜30時間程度
グラフィック:★★★
5.1ch対応度:未レビュー
Live:対戦を100銭程度
総評:★★★☆

萌えキャラだけ格ゲーの第3作。
作ったのはエクサム。2Dサムスピシリーズの後期作品(零、零SP、天下一剣客伝)をつくっていた悠紀エンタープライズの開発が独立した会社。
別にサムスピ要素はさほどありませんけども。

すでにシリーズ3作目なだけあってネタっぽい設定にしては完成度が高く、格ゲーとしては十分なクオリティ。
ゲーム性としては空中コンボ等、コンボの比率が高いコンボゲー。
特徴としては相手に向かっての高速移動が可能なホーミングシステム。相殺システムも存在するため、相手の攻撃を相殺しながら高速接近する割とスピーディなゲームになっています。
キャラ数が多く、さらにキャラ性能を左右するアルカナもキャラ数と同数存在し、システムも攻守ともにてんこ盛りと実はかなり難解なゲーム。
幸いネット上での解説ページや解説動画が豊富であるため、熱意と根気さえあれば未経験者でもそれなりに身につきます。
…知識が身についても、各種キャンセルを駆使した空中コンボ等、指先が追いつかないことも多々ですけども。
グラフィックは背景はHD化されているものの、キャラはSDのままなのであまり綺麗ではありません。プレイしていると意外と気にならないのですが。

シングルプレイはお約束のストーリーを追っていくタイプのアーケードモードがメイン。
豊富なキャラ数、フルボイス進行、さらに対戦時に画面横にアニメーションが表示される等、ファンサービス要素が豊富。
今作はCPUレベルを下げると敵が本格的に弱くなり、かつ初心者救済用の「シンプルモード」も搭載しているため、ストーリーを追うだけならかなり難易度低め。
キャラ目当ての非格ゲーマーでも格ゲー部分以外を楽しめるようになっています。
ちなみに3作目なだけあって割とキャラクター同士の設定等は固まってるので初見だとちょっと置いて行かれてる感あり。
やってれば大体分かってくるので大して問題がないといえば無いのですが。

オンラインはランクマッチに加え、レベル指定や部屋名を設定でき、6人まで部屋に入れるのカスタムマッチが有るなどかなり高機能。
また、キャラを使うごとにポイントがたまり、レベルが上がる等、コールオブデューティシリーズのような要素まで盛り込まれています。
キャラごとのランキングやプレイヤーのキャラ別使用数/勝率なんかまで見れたりと、格ゲーにしてはかなり理想的な環境。
未だに対戦している2人しか部屋に入れないプレイヤーマッチ等が存在する中、ガチるにもワイワイやるにも適した素晴らしいネット環境です。

「シンプルモード」は操作ボタンを減らし、通常3種類ある通常攻撃を1ボタンにまとめてしまい、かつ必殺技もオート発動だったりワンボタン入力になる等の操作を簡略化したモード。
攻撃ボタンを連打するだけで通常攻撃コンボ→必殺技→キャンセル超必殺技まで繋がる超お手軽っぷり。
これのお陰で初心者でも、また初めて触るキャラでもシステムさえ理解すればそれなりに戦えるようにはなっています。
…ただ、このシステム、使っていて楽しくもなく、上達しづらく、おまけに対戦で使われるとテキトープレイになりがちでゲンナリする、と個人的にはあまり良いイメージがありません。
格ゲーは1対1の対戦モノである以上、お互いにレベル差が生じると一方的になってしまうので、初心者向け要素を入れること自体は良いと思うのですが何か方向性が違うような。
アーケードモードを作業的にクリアする時には便利ではあるんですけども。無いよりはマシ、なのか…
どちらかというと、複雑なシステムを詰め込んでいるのだから、ゲーム内にシステム解説を入れたほうがよかったんじゃないかと。
このゲームに限らずですが、格ゲーの一番の敷居の高さは「知識が無いと絶対に勝てない」部分にあると思うのです。

そんなわけで、オンラインの敷居が高い事を除けばキャラゲーとしても、対戦ツールとしても優秀な一品。
決して格ゲー初心者向けではありませんが、キャラ愛さえあれば無理じゃないのであとはやる気と愛情。
自分はそれなりに対戦したにも関わらず、基礎空中コンボすら安定しなかった…




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