トップスピン レビュー
書いてる人：マニワイタ


ゲーム内容
名前からも分かるようにテニスゲーム。
リアルな実在選手全32人や自分でエディットした選手を使い、オンライン、オフラインでの対戦が出来る。
主なモードはエキシビジョン、トーナメント、エディット、マルチプレイ、テニススクール、そしてオプション。
エキシビジョンは取り合えずテニスしたい人のためのモード。男子、女子、クラスなどを選び、ＣＰＵ、もしくは2人〜4人のプレイヤーで対戦できる。
エディットは自分で選手の容姿などを設定し、スポンサーと契約したり服を買ったりトーナメントに参加したりしながら世界ランキング1位を目指す育成モード。
エディトで育てた選手はもちろん対戦でも使用可能。
マルチプレイはシステムリンク、Ｌｉｖｅ専用のモード。Ｌｉｖｅではシングル、ダブルス（ダブルスをするにはゲストの参加が必要）が可能。ダウンロードコンテンツは無い模様。
テニススクールは一通りショットの使い方を教えてくれる所。取り合えず最初に目を通しておくと便利。

テニスの試合は通常選手の後からの視点で行われる。
設定をいじれば一般的な上からの視点にすることも可能。（オフライン対戦時はこっちに固定）
ショットの種類はフラット、スライス、トップスピン、ロブ、ドロップ、リスクショットの6種類。
フラットは普通に打つ場合に。回転がかからず、ボールがアウトになりづらいため使いやすい。
スライスはバウンドの低いショット。防御用に用いたりする。サーブ時はカーブがかかる。
トップスピンはバウンドの高いショット。サーブ時もバウンドが高くなる。横に打ち分けやすい反面アウトになりやすい。
ロブはボールを高く打ち上げ、相手を後に下がらせる。ただし、読まれると強力なショットを叩き込まれやすい。
ドロップとリスクショットは特殊で使用時にタイミングゲージが表示される。（リスクもドロップも同一のゲージ）タイミングを間違えるとミスになることが多い。
ドロップはネット際にボールを落とすショット。後に下がっている相手を戸惑わせやすい。サーブでは下から打ち、リスクショットとの併用で相手を惑わせられる。
リスクショットはこのゲームの醍醐味であるスマッシュボタン。
点を取り、観客にアピールすることで「ＩＴＺゲージ」と呼ばれるものが上昇し、リスクショットが成功させやすくなる。
ゲージの真ん中で打ち返すことにより、強力なショットが打てる。サーブ時も威力の高いサーブが可能。
ただし、ゲージを合わせるのが難しく、失敗するとほぼ確実にミスとなるリスクの高いショット。
試合ではこれらのショットの使い分けが勝負の鍵となる。
が、別にリスクショット、ドロップを使わなくても試合は出来る。Ａボタンのフラットだけでも一応試合は出来るので初心者の方も大丈夫。（勝てるかどうかは別として）

ショットが決まったとき、決められたときは黒ボタン、白ボタンで感情表現が出来る。
黒ボタンで喜ぶ、相手を褒める、反省するなどの感情、白ボタンで相手を罵る、怒る、落胆する、ラケットに八つ当たりするなどの感情を表現できる。
ボタンを押した数で表現の大げさ度も表現可能。

感想
自分は過去にプレイしたテニスゲームが非リアル系しか無いので比較はできませんが選手のしぐさなどは結構リアル。
影が掛かったり、そこら辺に打ったテニスボールが転がったり、屋外のテニスグラウンドだと外をマラソンしてる人がいたり。
試合はやることが多く、結構最初の座敷は高い。
相手が打ち返えした時からボタンの先行入力が可能で早く入力すればするほど強く打ち返すことが出来るが、とっさの反応が出来なくなったりする。
リスクショットは威力が高く、決まると爽快なのだが、失敗すると失点確実、打ち返されることもあったりと確実性には欠ける。
ただ、対人戦ではこのリスクショットを如何に決めるか？が勝敗を分けることも多いのでちょうど良い駆け引き要素になっている。
ただし使いこなすのは最初のうちは大変なので、初心者と上級者の対戦はリスクショットを制限しないと試合が一方的になる恐れも。

結構黒ボタンと白ボタンを使った「感情表現」は面白いかも。
各ボタン3段階の表現が可能で、例えば白ボタンでラケットに当たる場合、白ボタン1回だと投げる直前で思いとどまりますが、3回だと投げた後に蹴飛ばします。
ただ、3回押すのが一番過激、というわけではなく、男子だとこちらが点を取った時、白2回押すと相手に親指を下に突っ立てるポーズを取ったりとなかなか過激なリアクションも。
黒は例えば相手が点を取った時に3回押すとラケットを置いて両手で拍手したりと結構紳士な感じ。
こちらが点を取った時も黒ボタンなら押した回数によって喜び度合いが違い、1回ならガッツポーズ、3回なら飛び跳ねて喜んだりします。
とりあえず「白ボタンはケンカ売るボタン」と覚えておきましょう。Ｌｉｖｅで使用しまくると多分嫌われます。

エキシビジョンについてはシングル、ダブルス共に男子のみ、女子のみなのが少し残念かも。
両方選択できれば選択の幅が広がると思うんですが。（実際のテニスは知りませんが…）

一番重要？なキャリアモードでは多彩な外見の選手が作成できる。
まず男女、遺伝子（どうやら肌の色を決めるらしい）を選択すると自動的に選手が作られるのでこれを自分好みにいじっていく。
いじれる箇所は
顔の形（アゴの長さ、アゴの太さ、頬、肉付き）
耳の横幅
鼻（高さ、幅、位置、形、鼻先の方向、屈折具合、鼻先の形、太さ）
口（唇の太さ、口の両端の上がり具合・下がり具合）
目の色
眉毛（約20種類、色、強度、濃さ）
髪型（男女別各25種以上、色、強度、リボンなどオプションの色）
ピアス/イヤリング（約10種、色）
ヒゲ（男子のみ アゴひげ、もみ上げ、頬ヒゲ各数種、強度）
身長
体重（女子の場合はグラマー度（byTFLO)もコレに含む）
筋肉（男子のみ）
肌の色
服装
トップ（沢山。色設定可能。メーカー品は色変え不可）
ボトム（沢山。色設定可能。メーカー品は不可）
アンサンブル（女子のみ。上下セットのドレスなど。色変えは不明）
シューズ（メーカー品以外は色変え可）
靴下（色変え可）
ラケット（キャラ性能は変わらない模様）
グラス（色変え不可、十数種類？）
リストバンド（色変え可）
サーブタイプ
選手の能力タイプ（パワフル、テクニシャン、ディフェンスから選択。能力に差が出る）
選手の名前(ローマ字のみ）
選手の国籍

がいろいろといじることが出来る。
色変え、というのは物によって明度、色（物によっては色のみ）の変更が可能。例えば迷彩模様だと寒地迷彩っぽくも出来る。
服装は種類が多く、その上色まで変えられるのでＬｉｖｅに繋いでも全く同じ格好、ということは無いのでは。
ただしコレだけ変えられても気になるところが。
まずは「目」。一種類しかない。色と眉毛は変えられるのですが…
あと髪型。男子は30近くあるのですがうち10個ぐらいは坊主頭系（後頭部に模様が入ってたり）で他の髪型が少なく感じる。ロンゲとかも無し。アフロは有り。
男子はいいのですが女子も坊主頭系が多く、あまり一般的な日本風の髪型が殆ど無いので日本人選手とか作るのは苦労しそうです。
普通のロングヘアーとかありませんし。アフロはあるけど。
肌の色とかはなんか微妙に緑っぽくしたりすることも可能？
髪型のバリエーションは少ないですが、鼻とか顔の形とかは結構細かくいじれるので外国の有名人とかを真似て作ってみると結構似るかも。
自分は某ベッ○ム様似の選手を作ってみましたが結構それっぽい感じです。リアクション取らせるとさらにそれっぽく。
ちなみに髪型やヒゲ、外装は後々変更が可能ですがそれ以外は最初に決めたものから変更は出来ません。

キャリア自体は良くあるスキルを習得してクラスを挙げていくタイプ。
最初に「レベルスター」が14つ与えられ、それを使い切るように成長させていきます。
成長させられる項目は「サーブ」「フォアハンド」「バックハンド」「ボレー」の4項目で各項目最高5レベルまで強化可能。
なので全部ＭＡＸの最強選手とかは作れません。最初にある程度育成方針を固めてから育てないといけません。
ある程度レベルを上げるといきなり4つのスキルの中から1つ選ぶように選択させられます。
このスキル、一度選択すると変更不可で、次にスキル入手のチャンスが来た時は前回のスキルは選べなくなっている（毎回新しい4つが来る）ので
スキルの選択によって性能の差が出てきます。
スキルは移動速度が上がる「スピード」、サーブ力が上がる「サービスエース」、リスクショットへの対応力が上がる「アンチ（カウンター？）リスクショット」など。
成長方針にあったものを選びましょう。
ちなみにレベルを上げる際はレッスン料を払い、そのレベルごとの課題をクリアする必要があります。失敗したら払いなおしてもう一度。
キャリア中は
１・ショップで購入
２・スポンサーとの契約
で衣服などを入手することが出来ます。スポンサーは契約後、スポンサーの依頼（全スポンサー内容はほぼ一緒）をこなすことにより貰える服も増えていきます。
スポンサーは複数有り、好きなときに変更することが可能です。（変更しても元に戻せばその当時の服が貰える）
十分に育ったと思ったら試合へ。
最初はマイナープロレベルの試合から始め、ランクを上げていきます。
ただ、序盤のＣＰＵは弱すぎて退屈かも。
一度マイナープロで優勝すればプロ、プロで優勝すればメジャープロとグランドスラムに出られるようになります。
いちいちマイナープロでランク上げるのは時間が掛かるので一気にどんどん上を目指すのが楽です。
ところでこの試合、どのランクも3連続で試合をするトーナメント方式なのですがｌ、途中で止めることが出来ません。
止めると負け扱いになるのはどうかと…せめて途中で中断、再開させて欲しかったです。結構3試合すると時間が掛かりますし。

その他気になった点では
・ロードが長い
・観客が微妙
・日本語訳が一部おかしいところがある
の3つが上げられます。
ロードは全体的に長いです。起動時も長いですが、キャリアで服を着替える前の読み込みとか試合前の読み込みとか細かいところで結構時間が掛かります。
試合中は流石に快適ですがキャリアで服を買いあさったりしていると結構気になります。
観客が微妙、というのは取り扱い説明書の上のほうを見ればすぐ分かるのですが、観客の絵がかなり荒く、カメラが寄ると結構目立ちます。遠い場合は気にならないんですが。
ラリスポ２並、とは行かなくてももう少し綺麗だったら良かったのですが…
最後の日本語訳がおかしい、というのは普通は「○ボタンを押してください」と出るのですが、テニススクールなど一部では「○ボタンを押し続けてください」と出るのです。
その指示の通りにボタンを押しっぱなしにすると先に進めません。単にそれだけなのですが結構気になります。

総評
○良い所
選手のグラフィックが良い
ショットが多彩
リスクショットの駆け引きが有る
キャリアモードで好きな見た目の選手が作れる
4人までプレイ可能
Ｌｉｖｅ対応
×悪い所
ロードが長い
選手データが少し古い？
キャリアの髪型パーツとか微妙なところも
Ｌｉｖｅでゲストを入れないとダブルスが出来ない

プレイする人を選ばない、万人向けのゲームだと思います。
操作もショットが6つもある分最初は複雑ですが、リスクショットとドロップさえ使わなければそれほど難しくありません。
慣れればリスクショットを織り交ぜた多彩な攻防ができるようになり、熱い試合展開になります。
とりあえずテニススクールの短い説明に一度目を通せばこのゲームの大体の内容は把握できます。
ダブルスならオフラインで4人まで参戦できるので接客ゲームとしても最適かと。
対人相手の対戦は結構燃えます。
キャリアは多彩なルックスのオリジナル選手を作れて楽しいのですが、ロード時間と試合の長さがネックかも。
コツコツといろいろなタイプのキャラを育てていくのがいいのかもしれません。
派手さはありませんがシンプルゆえに気軽に楽しめるゲームです。

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