(※文中の写真は全て液晶テレビをデジカメ(かなり昔の物、かつ低画質)で撮影しています。
(そのため実際のゲーム画面より映像の美しさが大分損なわれてしまっていますのでご了承ください。
(本来のゲーム中の綺麗なグラフィックは公式サイトのムービーなどでどうぞ。

ついに発売されたプロジェクトゴッサムレーシング3。
その前に軽くシリーズを振り返ってみると
プロジェクトゴッサム ワールドストリートレーサー
Xboxでの一作目。
クードスシステムや街中を走るというコンセプトはこの当時からのもの。
浅草などの街をフェラーリ等の高級車で駆け抜ける、既にシリーズの特徴を殆ど詰め込んでいた作品です。
ちなみにこの作品では壁接触がシビアだったりコースに物凄い坂道が有ったりと良い意味で尖っていた作品でした。

プロジェクトゴッサムレーシング2
Xboxでの二作目。
前作をパワーアップさせた二作目。
今回もコンセプトは変わらずスタイリッシュに横浜やパリなどの街並みを高級車で駆け抜けます。
2の特徴は多彩な街とコース、そして車種。
前作のフェラーリに続いてポルシェなど様々な新車が加わり、その数物凄いことに。
また、街を走る以外にも新たにドイツの難関コース、ニュルブルクリンクが追加されたりとバリエーションはさらに豊富に。
非常にボリュームのあるゲームでした。
なおこのころはBGMはラジオを使用しており各市街にあわせたラジオ局からの放送が聞けたのも特徴です。

そして今作プロジェクトゴッサムレーシング3へ。

プロジェクトゴッサムレーシング3




今作では80種類の車が登場。
シリーズの顔となっているフェラーリは勿論、ランボルギーニなど新たなメーカーも。
前作までの「コンパクトからアルティメイトまで様々なタイプの車をカテゴリー分け」というコンセプトとは違い、
今作では全てがパワフルな車で、それらをAからEにクラス分けしてあります。
また、今作では各車ごとにスペックとは別に扱いの難易度やその車の誕生秘話、乗り心地などのコメントも有るので初心者の方でも乗りやすい車を選びやすくなっています。

グラフィック面でも勿論パワーアップ。前作と比べる間もなく家庭用では間違いなく最高レベルのグラフィックに。
車体への背景の映り込みなどもより現実らしく。
また、今回のグラフィックの注目点はやはり車の内装にあると思います。
視点にドライバー視点が加わったため、車ごとに異なるドライバー視点が楽しめます。
(使用しているモニタはD4なのですがカメラがカメラなので実際には遥かに綺麗に見えます。

Enzoフェラーリ
見づらいですがバックミラーとサイドミラーに後続の車が見えます。

GT-R コンセプト
近未来チックで独特なデザイン。

スカイラインGT-R Vspec II Nur
割と一般的なデザイン。写真だと分からないのですが、速度計のシルバーのプレートは良い感じに輝きます。

McLarenF1 LM
中央ハンドル、バックミラーが左右に二つなど普通の乗用車とは違ったデザイン。

NSX GT2
速度がデジタル。ドライバーは車に合わせたグローブを装着していますね。
などなど。
こんな感じに80車種全部異なる内装が再現されています。
なお、ドライバー視点だけでなく、ガレージ内なら座席なんかもちゃんと作られているのが見ることが出来ます。
また、ゴッサム2以降搭載されている右スティックでの視点変更を使えば運転中に周りを見ることも可能。
巻き込み確認したりバックミラーをチェックしたりといった動作も可能です。(レース中は忙しくてそんな余裕ありませんが)


都市
今回は
東京・ニューヨーク・ラスベガス・ロンドン・ニュルブルクリンク(サーキット)の6箇所でレースを行います。
各都市ごとに12のコースが用意されていますが(ニュルブルクリンクは13)ニュルブルクリンク以外のコースは
自分でルートを選択しオリジナルコースを作ることも可能です。
シチュエーションは昼・夜・曇りを選択可能(ニュルブルクリンクは昼・曇りのみ)で
シチュエーションにより雰囲気の違うレースをすることが可能です。
なお、シリーズの伝統?としてどのコースもコーナーの前に自分の車種に合わせたブレーキ跡が表示されます。
このためどのコースでもある程度安全かつ快適に走ることが可能です。

レース
今回は前作よりさらにクードスが重視され、タイム表示が無いレースが殆どとなっています。
種類は前作までのストリートレースやパイロンチャレンジは勿論、
制限時間内にゴールを目指すがクードス増加中は時間経過が止まる、タイム&クードス、
最下位から順にレースから外れていくサバイバルなどの新レースが追加されています。
メインメニューであるGothamキャリアの他にもプレイタイムを使えば
画面分割での対戦プレイやCPUを入れてのチームレースなども可能。
勿論自分で作ったコースを使用することも可能です。
オフラインでも最大8台でのレースを自分の好きなようにアレンジして行うことが出来ます。
レースがしたいときは勿論、写真撮影したいときにもオススメのモードです。

グラフィック
車の欄でも述べたとおり、車のグラフィックは2から目まぐるしく進化しています。
特に車の質感や車に落ちる影の描写などは過去のハードでは見られなかったほどに実写的に。
もちろんガレージ内で周りからグルッと眺めたり、写真撮影したりすることも可能です。
街の建物に関しても過去のシリーズでも十分描写されていましたが、今作では新宿の看板などの情報も読み取れるほどの詳細さに。
間違いなく過去のゲームの中で最もリアルな新宿が再現されています。(勿論新宿以外も凄いのですけども)


昼の新宿。こんな感じのビルが所狭しと現実と同じように並んでいるのは圧巻の一言。

夜の新宿。凄まじいまでのリアルさです。これがコースにびっしり並び、コース外の横道にも続きます。

サウンド&サラウンド
まずはサラウンド。当たり前のように5.1chに対応、そしてかなりのサラウンド感を体感できます。
視点ごとに音が変わるのは勿論、フェンス越しの反対車線の車が高速で反対方向へ走っていく音なんかも忠実に再現。
混戦では色々なエンジン音が混じりあいなかなかスリリングに。
トンネルではエンジン音が反響したりとグラフィックに負けず劣らずリアルさの再現に貢献しています。
サウンドはエンジン音などのこだわりもさながらオプションの設定の細かさが一味違います。
効果音・BGMのほかに環境音やロードサウンドなどの音量も調整できるほか、
サラウンドシステムのスピーカー位置まで設定できるのは結構珍しいのでは。
BGMはあらかじめ用意された仮想CDを使用する方式。
仮想CDはロックやヒップホップなんかもあればクラシックやバングラなんてのも。
少々残念なのは各ジャンルに分けられてしまっているためジャンルを固定していると曲が偏りがちです。
ランダムで色々流した方がいいかもしれません。
勿論ハードディスク内に入れた曲ファイルやipodなどの外部曲データも使えます。
お気に入りの曲を流せばいやおう無しに盛り上がるはずです。


音量設定。各十段階。

スピーカー位置設定。自分の環境だとリアスピーカーの位置が後過ぎるのでこのオプションは嬉しい。

ジャンル選択。見えないけどインダストリアルも有ります。この中から最大6種同時選択可能

難易度
前々作プロジェクトゴッサムはクリアするのですら非常に難しく、
前作のゴッサム2は一部レースは最低難度でも結構難しかったりしたのですが、
今作、プロジェクトゴッサムレーシング3はかなりマイルドな難易度に調整されています。
前作と同じように5段階の難易度から各レース一つ選んで挑戦するのですが、3つ目の難易度までは前作より遥かに簡単になっています。
また、それ以上でも前作のプラチナと比べると大分易しくなってる感じです。
とは言え最高難度は十分に慣れたプレイヤーでもそれなりに難しい難度なので上級者が物足りない、ということも無いはずです。
また、キャリアの中で特定の条件を満たすとバッジを入手でき、このバッジもコンプリートを目指すとかなり大変なので一筋縄ではいきません。
なお、Liveからトッププレイヤーのゴーストをダウンロードすることもできるので参考にすることも可能です。

XboxLive
勿論XboxLiveに対応。
対応しているのはスコアボード、ゴッサムTV、そしてオンラインキャリアとオンラインプレイタイムの二種類のオンライン対戦モードです。
キャリアのスコアボードはオフラインキャリアの各レースごとに対応していて入手クードスごとにランク付けされます。
フレンドとの比較も出来るので一人でじっくりスコアアタックに挑めます。
タイムアタック用のスコアボードもあり、両スコアボード共に世界のトップレーサーのゴーストをダウンロードして学習・挑戦できるので一人プレイだけでもずっと遊べそうな感じです。
オンラインの対戦はキャリアとプレイタイムの二種類が。
キャリアはオフラインのキャリアの延長上にあり、プレイするたびに賞金とクードスがもらえます。
各クラス限定のレースに参加すると自動的に相手が選定され、レースが始まります。
上位に着けばより多い賞金が貰え、オンライン上のランキングも上がっていきます。
プレイタイムはランキングに影響されないで遊べる気軽なモード。
フレンド同士で遊んだり自由にコースを選ぶことも可能です。
そしてオンラインシステムでは初めての試みである「ゴッサムTV」です。
これはオンラインで対戦中の上級プレイヤーのプレイをテレビを見ている感覚で観戦できます。
リプレイの保存も出来るのでお気に入りの対戦を保存することも可能。
いつもは運転してばかりなのでじっくり観戦したい、という場合にオススメです。
なお、気になるラグですがゴッサムTV、対戦共に殆ど有りません。
快適な環境でプレイすることが可能です。

フォトモード
地味に大きなウェイトを占めている気もするフォトモード。
この機能を使えばレース中だろうがガレージの中だろうがリプレイ中だろうが自由に写真を取ることが可能です(Liveレース中は多分不可
カメラ視点はいつものレース中の視点に加えて自由に移動しながら写真を取れるモードも。
機能もシャッター速度や絞りなど細かい機能も充実。
撮った写真はハードディスクに取り溜めることが可能でスライドショーで鑑賞することが可能です。
惜しむべくはPCに移せないこと…これだけ立派に取れると手元に残したくもなります。
ちなみにフォトモードだと通常時よりもその他オブジェクトが映らないためか綺麗に見えます。

思いっきりセピアかけただけの写真ですがこのリアルさ。

カメラ設定。この他にもズームやカメラの回転、全画面化などのオプションがあります。

感想とか。
とにかくハード、グラフィックの進化を感じさせてくれるゲーム。
車のグラフィックもさることながら街をアレだけ表現し、さらに動く観衆まで居るのですから凄いものです。
また、ゲームとしても絶妙な挙動、まるでアクションゲームのコンボのようなクードスシステムのお陰で非常に快適に走れるのが爽快です。
特にクードスチャレンジで何行にもクードス履歴が溜まり続けているのを維持しつつ走る(ワンミスで全てが水の泡)のはこのゲームの醍醐味とも言える気がします。
レースとしても高性能車ばかりなので高速での抜きつ抜かれつのレースが出来るのも勿論魅力です。(ドラフティングのお陰で接戦で抜きやすいのもポイント)
難易度も従来のレースゲームと比べ圧倒的に座敷が低く、挙動も扱いやすい車が多いのですぐに快適ドリフトライフがエンジョイできるはずです。
そしてLive対応で一人でプレイするにも、みんなでプレイするにも最適な場が提供されているので快適に長く遊べそうな感じです。
あと個人的にはフォトモードがお気に入りで気づいたらレースそっちのけで風景写真撮影にはまってたことも。
車を購入するたびにガレージが増えるのですがガレージごとに雰囲気が変わるので撮影スポットには事欠きません。(勿論街で撮るも良し。)

少々気になる点としては2から色々と変わってることが考えられます。
2では多彩な車種、多彩なコースが特徴だったので方向が若干変わってます。
3は車種のタイプによる分別がなくなったため、前作と違いコンパクトスポーツなどのイベントをこなさなくてもすぐに好きな車に載れるようになったのですがやはり少しさびしいところがあるかも知れません。
それともう一つはレースの形式の変化。
ストリートレースなどでタイムが表示されなくなったので
「前のラップよりこれだけ遅かったんだから抜かれてしょうがないか…」とか、そんな感覚に浸れなくなったのが少々残念。
ある意味このゲームを代表するレース、パイロンチャレンジのコーンが赤色から黄色になり、
グラフィックの進化に伴い黄色が自然に背景に溶け込み若干見づらくなったのでパイロンチャレンジ初回トライの時に若干焦る様になりました。
それとグラフィックの代償なのかも知れませんがロード時間が若干気になります。リトライの快適性がもう少しあればさらに良かったと思います。

と、いくらか気になる点も有るものの全体としては非常にレベルの高いゲームとなっています。
誰にでもオススメできるゲームだと思いますが、やはりクードスシステムのお陰で従来のレースゲームとは一線を画すので
個人的にはレースゲームは同じところグルグル回るだけ、とかレースゲームを避けてる方にも是非オススメしたいところです。
キャリアのボリュームは2と比べると少々コンパクトに収まっていますが、車のコレクションやLiveでの対戦、観戦での楽しみなどキャリア以外でもボリュームは盛りだくさんなので心配はありません。
ゴッサムシリーズお馴染みの爽快感は健在なので爽快なレースゲームが好きな方は是非。
勿論何故かやり始めると止まらないパイロンチャレンジも健在なので従来のゴッサムファンは間違いなく手にすべき一本となってます。
本体を持ってない方も本体とD4テレビとホームシアターセットと一緒に。新たな世界が見えるはずです。


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