アーケード、つまりゲームセンターにおいてあるゲームを適当にレビュー。
ちなみに置いてあるゲームは店、地域、時期などによって変わるので注意です。
ついでに料金も店によって様々なので色々と探してみるといいかもです。


■対戦格闘ゲーム
●サムライスピリッツ零
メーカー:SNKプレイモア
開発:悠紀エンタープライズ
有名対戦格闘ゲームシリーズ「サムライスピリッツ」の7年ぶりの新作。
グラフィックとかは天草降臨の使いまわし。新キャラと一部キャラのみ新規。
天草降臨と比べると一撃ゲー化が進み、とにかく牽制と隙を見て大技、という感じに。
バランスは若干崩壊気味。システムも崩壊気味。お手軽無限コンボ存在。
それでも十分楽しめるレベルですが。
読み合いが熱く、さらに一撃で逆転しやすいシステムなので対戦はかなり燃えます。
キャラ数も多く、それぞれに異なったストーリーと独自エンディングがあるので一人プレイも充実。
シリーズ特有の残酷表現もこの時点では出血以外は完全にカットされていましたが…

●サムライスピリッツ零SPECIAL
メーカー:SNKプレイモア
開発:悠紀エンタープライズ
前作「サムライスピリッツ零」の続編。
キャラバランスの見直しと新キャラ・新システムの追加でさらに奥深く。
キャラバランスは出た時点では2D格闘としてはGGXXとかぐらいちゃんとしてたと思います。(KOF2003はメチャクチャでしたが)
前作で強すぎた無の境地が弱体化したり、お手軽無限コンボが無くなったり、「逃げ」が弱くなったりと好調整。
キャラ数も28まで増えなかなか極めがいのあるゲームになりました。
ただ、ストーリーモードは無いも同然になってしまいましたが…
でも何が一番変わったかというと「残酷表現」になるわけで。
前作では封印されていた残酷表現が復活。
「無の境地」に続いて新システムとして「絶命奥義」が追加。
コレは分かりやすく言うとモータルコンバットのフェイタリティみたいなシステム。
当たれば即死&残酷描写。
しかも過去の作品では真っ二つにならなかったナコルルなどの美少女キャラも真っ二つ。
さらには妖怪に食べられたり首跳ね飛ばされたりとやりたい放題。(無論全キャラ差別無しで。)
前作の健全っぷりは何処へ?と疑いたくなるような残酷ゲーと化したのでした。
…プレイしてると慣れちゃうんですけどね。
個人的には絶命奥義結構好きだったんですが(覇王丸とかヨシトラとかかっこいいし)流石にいろいろと問題があったようで。
家庭用(ネオジオROM)が発売された際に
完全に残酷描写カット&絶命も無かったことにされて発売されたために署名運動が起こったりもしました。
ゲームとしては非常によく出来ているだけに最近の人気低迷は寂しい限り。
家庭用移植もネオジオ版でいろいろ問題を起こしたためか現時点では移植予定もありません。
最近のコンボ格闘ゲームは付いていけない、って人にはオススメです。一撃の重さがクセになります。

●サムライスピリッツ閃
メーカー:SNKプレイモア
零、零SP、剣とそこそこの人気を得ていたプレイモア2Dサムライスピリッツシリーズ。
その後突如の3D化を発表し、(過去の3Dの微妙っぷりから)色々と懸念されていたのですがついに2008年、アーケードにて稼動しました。
世界観では旧作キャラの大幅リストラ、どう見ても捻りのない新キャラ達、架空国レスフィーア王国(笑)、など旧作のファンを突き放し、
ゲーム性では2Dユーザーを敬遠させ、そして3Dユーザーにもとっつき辛い微妙な操作感と地味なグラフィックで出た時点で流行る要素が無い不遇な作品でした。

多くの人が閃サムを「劣化キャリバー」と呼びますが、これはある意味正解だといえます。
操作性は細かな違いこそあれど基本的にはソウルキャリバーシリーズとかなり似ていてやはりキャリバーをかなり意識していたのだと思います。
しかしコマンド入力に独自のクセがあり、プレイするに至ったプレイヤーでも技が出ない、と投げてしまった人が少なくないような。
グラフィックこそ新基盤の性能で有る程度は見れるレベルですが全体的に画面が暗く地味で性能を殺してしまった感もあり。
そもそも稼動当時既に鉄拳6やバーチャファイター5が稼動していたのもあって美麗なグラフィック、というのはウリとしてはかなり弱かったってのも…

しかしそんな見た目も取っ付きの良さもイマイチな今作ですが、閃サムの閃サムたる個性はそれなりに持っているのです。
一つは2種類の大斬り。横大斬り、縦大斬りの大斬りは共に威力が高く、軸移動には横大斬りを、迂闊な相手には必殺の縦大斬りを、
と3Dでありながらも本来のサムスピが持っていた一撃必殺の爽快感を色濃く残しています。
また3Dゲームにしては(コマンド入力のクセ以外)敷居が低いのも魅力で基本的な立ち回りを覚えるのが非常に楽です。
空中コンボゲーと一部からは言われる今作ですが、コンボも基本的に1種類しか使わないので覚えてしまえば特に難しいことが無く。
キャラ数もそこまで多くないので記憶ゲー要素が薄く、だれでもすぐにジリジリとした読みあいが楽しめるゲームとなっています。
有る程度慣れれば零SPっぽい立ちまわりも可能に。(と個人的には思ってる)
またサムスピにしては珍しくキャラバランスが崩壊していないのもいい所。
ナコルルや覇王丸、ヴァルターなど強キャラは居ますがまだ何とかなるレベル。

で、個人的には閃サムは「劣化キャリバー」ではなくキャリバーを濃縮して簡単にした、って感じかなー、とか思ってます。
(※参考までに、自分はキャリバー4を2000試合、閃サムは稼動後から数百試合はプレイしています)
技数 キャリバー>閃
キャラ数 キャリバー>閃
難易度 キャリバー>閃
コンボ比重 キャリバー=閃(共にキャラによる部分が大きい)
一撃の威力 閃>キャリバー
行動のリスク 閃>キャリバー
起き上がりの複雑さ キャリバー>閃
軸移動の有効性 キャリバー>閃
ガードの強さ 閃>キャリバー
投げの重要性 キャリバー>閃(閃は投げ1種類かつ抜けも1種類)

技数、キャラ数は言わずもがな。
操作難易度は圧倒的に閃が簡単です。
キャリバーは通常のボタン操作に加え、スライド入力や同時押しが多いですが閃は同時押しが大斬りに固定されているので分かりやすいです。
立ち回りでのコンボの比重は大体同じくらい。閃は抜けられないものの威力が低く意外とコンボ弱いイメージ(ナコルル除く)。
一撃の威力では閃が上なのでキャリバーよりも距離の取り合いや隙の突き合いは熱いかも。ミスると大斬り飛んでくるので。
またキャリバーのインパクトに似た弾きシステムがありますが、こちらは弾けば浮かし確定だったり大斬り確定だったりとハイリターン。
起き上がりはキャリバーと似たようなシステムですがキャリバーほどダウン中に攻撃が当たらないのでハメ殺しづらいはず。
軸移動はWAY-RUNを搭載し自由に動けるキャリバーと比べ閃は前後移動がメインかつ横大斬りの存在があり軸移動の比率は少なめ。
ただ、キャリバー4よりは縦斬りを回避しやすいので完全に死んでいるわけではありません。鉄拳やバーチャに近いかも?
閃はガードが崩しづらいです。投げ抜けがワンパターンなのも大きい。キャリバーよりは待ちが強いかも。

そんな感じでキャリバーとは似ていながらも、独自の雰囲気を持ったサムスピらしいサムスピであると思うのです。
現在は物凄く過疎ってる上に稼動しているゲーセンも少なくてプレイする事自体が困難ですが…
(過疎ったのは剣サムにプレイヤーがいる時期にリリースしながら、剣サムと設置ゲーセンが完膚なきまでに被らなかったのも原因の一つだと思う…)
巷ではクソゲーだの空気ゲーだの言われてますが対戦してみればこれがなかなかジリジリとしたサムライで楽しめます。
不満な部分や荒削りな部分も数多く存在しますが、それだけでクソゲーと捨ててしまうのは勿体無い作品だと思います。
是非とも家庭用を出して対戦の面白さを広く知ってもらいたいソフトです。出ればいいな…

■ガンシューティング

●THE HOUSE OF THE DEAD 3
メーカー:セガ
基盤:Chihiro
稼動開始:確か2002年末
家庭用:2003年2月にXboxに移植。2005年3月にPC版にも移植
基本料金:1プレイ200円・コンティニュー100円(現時点ではほぼ1プレイ100円のはず)
難易度:★★★
1コインクリアまでの道のり:そこそこ難しいかも。

セガの人気ガンシューティング「ザハウスオブザデッド」シリーズ3作目。
何といってもウリはショットガン型コントローラー。(家庭用ではバッサリ切り捨てられたけど。)
今までのガンコンとは違い、鉄製で重量感が有り、リロードも画面外に銃を向けるのではなく従来のショットガン風のリロードを再現するなど独特の仕様。
確かChihiro基盤を最初に使ったアーケードゲームでもあったような。
グラフィックは他の基盤のガンシューティングと比べると遥に綺麗。
2002年に出ていたにもかかわらず2005年に出された他社のガンシューよりも基盤性能のおかげでまだまだ上を行ってます。
ゲームは基本的に連射重視。
武器がショットガンのため攻撃判定が広く、頭を撃たなくても連射で間に合う場面が増えました。
また誤射の概念が無くなり、撃ちまくってると誤射でライフが減る、ということがなくなりました。
2では高度な精密射撃と連射力が必要とされましたがコレは連射だけできれば精度はさほど不要です。
そのため過去のシリーズよりかなり簡単になっています。
ただ、前作は市民救助の成功・失敗によってルート分岐が多数あったのですが今作では完全に廃止されています。
その代わりステージ2〜4は好きな順番で選べるようになり、さらに選んだ順番により各ステージごとに2つのルートのうちから1つが選ばれる方式になりました。
ただし、前作ほど攻略法に差が無いのが残念。
クリアまでの時間は30分ほど。前作と比べると短くなってます。
オススメの遊び方はショットガン二丁。
裏技でコマンドを入力するとオートリロードモードになるため両手でショットガンを撃ちまくることができます。
ただし、2人分の料金が必要なのと腕が死ねるので注意。
家庭用では味わえないターミネーター感を堪能できます。

・二丁拳銃コマンド
(右側のガンコンのトリガーをR、左側をLとして)
コイン二人分投入後、RLRLLRLRRと入力。音が鳴ったら成功。

●Virtua Cop3
メーカー:セガ
基盤:Chihiro
稼動開始:2003年4月
家庭用:現時点では移植予定無し
基本料金:1プレイ200円・コンティニュー100円(現時点では共に100円が主流)
難易度:★★
1コインクリアまでの道のり:20回〜30回ぐらいやれば…

・ガンシュー王道タイプ
・ガンコンはハンドガン。エアガンで有名なマルイ製。
・ESペダルでいつでもスローモーション(バレットタイム)
・よって危ない!と思ったらいつでも緊急回避。
・縦シューのボムみたいな物なので思い切って使えるようになれば大分進めるようになるはず。
・落ちてるライフが異様に多い
・最強の敵は一般人
・誤射ゲー
・なれるとそれなりに簡単
・スコアアタックすると1時間ぐらいかかる
・銃が扱いやすいので二丁拳銃向け。推奨。
・最近は高難易度設定の店が多いので注意。


Ghost Squad ゴーストスカッド
メーカー:セガ
基盤:Chihiro
稼動開始:2004年11月
家庭用:現時点では情報無し
基本料金:1プレイ200円・コンティニュー100円(現時点では共に100円が主流)・ICカード300円
難易度:★〜★★★
1コインクリアまでの道のり:カードさえあれば10回もいらないかと。

・概要
特殊部隊系のガンシューティング。実はレアなジャンル?
特殊精鋭部隊「Ghost Squad」の一員になってテロリストを掃討したり大統領を救助したりします。
ガンコンはサブマシンガン型。振動機能付き。
重さはザハウスオブザデッド3と同じぐらいですが持ちやすいので負担は少なめ。
正しく構えると振動機能だけでもそれなりに撃ってる感は出ます。
そして新機能としてアクションボタンと発射切り替えスイッチを搭載。
アクションボタンは一部イベントに、発射切り替えスイッチは実際の銃器と同じように弾丸の発射数を調整できます。
グラフィックは流石Chihiroだけあって綺麗。ガンシューはセガ制がグラフィックでは他の遥かに上を行ってます。
HOD3、VC3と経て同じChihiroでも大分表現力が向上した模様。
破壊可能な小物の数とか植物に集る虫の群とか細かい描写にまで凝ってます。
そしてなんといってもウリはICカードを使った成長&コレクション要素。
ICカードを使用してプレイすることでクリアしたミッションのレベルを上げることが出来たり、
プレイごとに入る経験値でレベルが上がると新しい武器やコスチュームを手に入れることが出来ます。
ミッションは全3種類。全部特殊部隊っぽい感じです。
また、各ミッションごとに様々なイベントがあり、ガンシューなのに格闘シーンまで入ってたりとバリエーション豊富です。
・感想とか
全ミッションに1〜16のレベルが設置されていてレベルによって選べる分岐や敵の強さが異なります。
これは今まで無かった結構斬新なアイデア。
全部レベル1でプレイすればノーコンクリアも物凄く楽ですし、全部16にすればかなりの難易度になります。
プレイしながら残りライフが少なければレベルを下げてオールクリアを目指す、などのプレイ方法が出来るので
最低難易度は他のガンシューティングに比べるとかなり低くなってます。(その他高性能ボディーアーマーの存在なども有ります)
ただ、ボス戦があっさりしすぎてたり、高レベルになると貫通兵器以外だと難しすぎたりすることも。
武器は全部で25種類。
似たり寄ったりなハンドガンで数を稼いでる感じもありますが、結構武器ごとの性能が違うので多彩な遊び方が可能です。
また、武器による難易度の違いも大きく、例えば
レベル2(1回プレイすればOK)で手に入るショットガンがいきなり物凄く強かったり、
ハンドガン系はどれも初心者が使えば即死な使いづらさだったりします。
爽快感を求めるなら壁貫通マシンガン横一列掃射で敵殲滅してみたりといろいろ遊べます。
コスチュームは13種類ありますがコレは見た目だけ。完全にオマケ要素です。
技術的にも必要とされるのはある程度狙った場所に撃てるぐらいの技術だけで、(連射力はマシンガン系武器が補ってくれるので)
かなり簡単な部類に入ると思います。
2回まで敵の攻撃の威力を半分にしてくれるボディアーマーとかデフォルトのライフが4つもあるとかかなりの親切設計。
ICカードを使ってボディアーマーの位置を覚えながらプレイすれば投資1000円以下ノーコンクリアも不可能じゃありません。
そしてさらに簡単なだけでなくスコアアタッカーにも嬉しい充実の公式スコアランキング機能。
武器別ランキングや地域別ランキングがあるので世界一位は無理でもいろいろと頑張れます。

というわけで初心者・上級者あまり関係なく幅広いユーザー層に受ける珍しい傑作ガンシューティング。
今までガンシューティングをやったことがない人にも入りやすいゲームだと思います。

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